小児鍼について

「よく知らない…」という親御さんも多いので、

小児鍼(しょうにしん、しょうにはり)についいて少し説明します。

 

小児鍼の一番の目的は、自律神経の調整です。小児のうちは、自律神経(からだの働きを正常に、スムーズに保つ神経)が未発達で、そのため夜中に起きてしまったり、急に発熱したり、下痢や便秘になったりします。

 

小児は大人に比べて体も小さいですし、鍼灸に対する感受性が強いので、少しの刺激で充分効果があります。それゆえ小児鍼は大人の治療方法とは大きく違い、金属の棒やローラーなどで皮膚を擦ったり、軽く接触するだけの治療になります。1回の施術時間も10分~15分程度で終わります。

 

小児は鍼灸刺激の効果も早いので一度の施術で症状が治まることもよくあります。しかしアトピーや小児喘息など少し時間が必要な場合もあります。いずれにしても小児鍼の治療法や目的を親御さんが良く理解して頂き、安心してお子さんに施術を受けて頂くことが大切だと思います。

 

小児鍼で使用する器具を紹介します。皮膚に触れるだけ、撫でたり軽く擦ったりするだけですので、決して痛くありません。

 

ローラー鍼。これで皮膚の上をコロコロします。
ローラー鍼。これで皮膚の上をコロコロします。
てい鍼、円鍼などで皮膚に軽く接触したり、撫でるようにします。
てい鍼、円鍼などで皮膚に軽く接触したり、撫でるようにします。